メーリングリストの皆様
クロスポストご容赦下さい。
京都大学基礎物理学研究所 物性基礎論:統計動力学研究室の八角繁男と申します。
下記セミナーを開催致しますので、ご案内させて頂きます。奮ってご参加下さい。
日時 (Date):
1月25日(水)16:00 -
場所 (Place):
京都大学 基礎物理学研究所 研究棟・講義室K202
講演者 (Speaker):
Kota Watanabe (Yukawa Institute for Theoretical Physics)
題目 (Title):
Non-adiabatic effects in quantum geometric pumping
要旨 (Abstract):
近年、微小系における幾何学ポンプという現象が盛んに研究されている。通常、 マクロ系においては平均的にバイアスがなくてはカレントが存在しない。しかし メゾスコピック系においては平均的にバイアスがなくてもカレントが存在しうる。 幾何学ポンプにおいてしばしば対象となる系は、量子ドットの左右に環境が取り 付けられたモデルである。このような系を解析するために有用なのは、環境の自 由度をトレースアウトしたマスター方程式を用いることである。温度や化学ポテ ンシャルなどのパラメータを操作することにより、量子力学におけるベリー位相 に類似の量が現れ、それがポンプカレントと結びついている[1]。従来の研究で はもっぱら断熱近似における解析が行われていた。これは解析が簡単になり、さ らにポンプカレントとパラメータ空間上における曲率との対応が明確であるから である。ただし、断熱近似はパラメータを無限小速度で操作することであるから、 このままではポンプのパワーというものはゼロになる。したがって実用上のポン プを考える上ではどうしても非断熱的に考えざるをえない。 本発表では非断熱な場合に拡張した幾何学ポンプにおけるカレントおよびゆら ぎの定理について述べる。手法は完全計数統計を反映した量子マスター方程式[2] 用いた。そしてその枠組みをスピンボソンモデルに適応し、カレントの平均を非 断熱的な場合において解析的表示を得た[3]。具体的にはポンプカレントの表式 を、パラメータ操作速度が小さいところで漸近展開を行うことで、断熱的な場合 との定量的な違いを得た。またゆらぎの定理を求め、その応用として揺動散逸定 理を始めとした各関係式を得た。その結果非断熱的効果が重要であることを示し た[4]。また、これらの結果をスピンボソン系に対してMonte-Carlo simulation を行い確認した。
[1] J. Ren, P. Hanggi and B. Li, Phys. Rev. Lett. 104, 170601 (2010).
[2] M. Esposito, U. Harbola and S. Mukamel, Rev. Mod. Phys. 81, 1665 ( 2009).
[3] K. L. Watanabe and H. Hayakawa, Prog. Theor. Exp. Phys. 2014, 113A01 (2014).
[4] K. L. Watanabe and H. Hayakawa, arXiv:1701.02984 (2017).
京都大学基礎物理学研究所までの交通地図
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セミナーHP
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~noneq/seminar.html
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八角 繁男
京都大学大学院理学研究科 M1
shigeo.hakkaku at yukawa.kyoto-u.ac.jp
Shigeo HAKKAKU
Graduate School of Science, Kyoto University
shigeo.hakkaku at yukawa.kyoto-u.ac.jp
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